課題提供サイト

 T教諭が作成した「課題提供サイト」について説明します。教育委員会は、この「課題提供サイト」について、「ドメイン(URL)が不適切」であることと、リンク先の「資料」などが「授業に関係ないものが生徒に見えることが不適切」などとしています。


「課題提供サイト」とは

 別ページ【 前任校におけるハラスメント(1)】)で書いているとおり、2017年度に、T教諭は前任校において、「T教諭が事前に準備した自習課題を、自習監督者が生徒に配らずに、別の教員が作った別の課題を生徒にさせていた」というハラスメントを受けていました。
 そうした事実を受け、仮にT教諭が学校を休んでも自ら自習指示を出せるように「自習指示サイト(課題提供サイト)」を開設しました。
 しかし、2019年度には、別ページ【 前任校におけるハラスメント(4)】)で書いているとおり、T教諭が作成した自習課題と自習指示を、校長が改竄・捏造し、自習指示サイトへアクセスさせないような妨害行為が行なわれました。
 こうした経緯を受け、T教諭は、「自習指示サイト(課題提供サイト)」の位置づけを明確にし、年度当初に提出する「自己申告票」に明確にその旨を記載し、校長からの承認を得た上で、授業に活用することとしました。
 2022年度(令和4年度)の自己申告票では、画像のとおり、「私が独自に新たな課題提供サイトを開設し、授業に活用する。なお、課題提供サイトのアドレスは男女共同参画社会を意識したものとする。」と書かれています。(【 令和4年度自己申告票(一部)】




 kocho-shine.com

 令和4年度にT教諭が「課題提供サイト」として開設したサイトには、"kocho-shine.com" というアドレス(ドメイン)が設定されました。
 T教諭はリベラルな気質であり、男女共同参画社会の重要性に関心を持っていたこと、初任校において学校設定科目「男女共同参画入門」を担当したなかで、生徒のジェンダー観に危機感を抱いていたことなどから、自己申告票に記載したとおり、男女共同参画社会を意識したものをアドレスにしたいと思っていました。また、故・安倍晋三元首相時代に、内閣府男女共同参画局が作成したブログが、「SHINE!〜すべての女性が、輝く日本へ〜」と題されていたことから、このタイトルを参考に「SHINE!」をドメインに取り入れようとしました。(【 SHINE! ブログ(参考画像)】
 しかし、 "shine.com" はすでに存在していたことから、T教諭は、その前に何か別の単語を入れようと考え、漫画・ア二メ『鬼滅の刃』の登場人物「胡蝶しのぶ」(女性)から名前を取って、 "kocho-shine" をドメインにしました
 課題提供サイトの最下部には、「おことわり:このWEBサイトのドメインとなっている「kocho-shine」は、『鬼滅の刃』鬼殺隊の「柱」として活躍する女性である「胡蝶しのぶ(kocho)」をモチーフに、男女共同参画社会が進展する中で「輝く(shine)」未来を創造することを目指して名付けられています。」との注釈が書かれていました。

 ところが、教育委員会は "kocho-shine" が、「校長死ね」とも読める、という難癖をつけ、この自習指示サイトが不適切である理由の1つとしました。




 実際の「課題提供サイト」

 教育委員会はT教諭に、「課題提供サイト」を強要したため、現在、"kocho-shine.com" にアクセスしても課題提供サイトを確認することはできませんが、以下に画像を掲載した上で、どのようなものであったのかを説明します。


【 画像だけを表示 】

 上記の画像のように、自習指示サイトやメールフォームへのリンクが施され、その下の部分には4つのバナーが貼られていました。




 実際の「自習指示サイト」

 また、自習指示サイトは以下のようなものでした。
 画像のとおり、自習の指示と連絡先のメールフォームが存在していました。


【 画像だけを表示 】




 バナーのリンク先

 また、課題提供サイトの下部に表示されているバナーのリンク先は以下のようなものでした。(上の画像のバナーをクリックすると、下のページに飛んでいました。)


【 画像だけを表示 】

 一番左の「資料倉庫」と書かれているページでは、T教諭が過去に情報公開請求をして公開された公文書が掲載されていました。(なお、この公文書は別ページに掲載されています。【 T教諭が実施した情報公開請求 】
 左から2番目の「動画倉庫」には、T教諭が作成した動画や音声、または公文書として取得したオンライン授業動画が掲載されていました。
 左から3番目の「教材倉庫」には、T教諭が過去に作成した教材がPDFで掲載されていました。
 一番右の「文書倉庫」には、T教諭が学校運営に関して校長にあてた要望・提言書(「校長・准校長への学校運営に関する提言シート」)が掲載されていました。

 また、タイトル下の顔写真は、大阪府教育委員会から公文書として公開された過去の卒業アルバムの画像を、苗字とともに無加工で掲載していました。本当は、胡蝶しのぶを始めとした人気キャラクターのイラストを掲載したかったとのことですが、著作権上の問題から困難でしたので、公文書中の公務員の顔写真が肖像権を有しているとは考えられないことから、過去の卒業アルバムの画像を使用したという経緯です。
 なお、卒業アルバム自体は別ページに掲載されていますので確認が可能です。【 T教諭が実施した情報公開請求 】
 加えて、左から3番目の「教材倉庫」の下にある「Mobil」の番号は、大阪府教育委員会が公開した公文書において掲載されていた情報をそのまま掲載したものです。(【 情報公開されたMobil 】




 教育委員会による指摘への反論

 以下、T教諭が提出した「意見書」(2022年11月)からの抜粋改変です。
 課題提供サイト・自習指示サイトについて、教員評価支援チームは、ドメインに含まれる「kocho-shine」(胡蝶シャイン)という部分が「校長死ね」とも読めるとの見解を示している。さらに、掲載内容についても、授業とは関係ないものや、生徒が違和感や恐怖を感じるようなものが掲載されているので、速やかに削除するようにという指示があったものである。
 まず、ドメインについての指摘について述べる。
 私は年度当初の自己申告票においても、「独自に新たな課題指示サイトを開設し、授業に活用する。なお、課題指示サイトのアドレスは男女共同参画社会を意識したものとする」と記載しており、校長がこの事実を認識した上で、サイトが運営されていたものである。さらに、当該サイト上には、「この WEB サイトのドメインとなっている『kocho-shine』は、『鬼滅の刃』鬼殺隊の『柱』として活躍する女性である『胡蝶しのぶ(kocho)』をモチーフに、男女共同参画社会が進展する中で『輝く(shine)』未来を創造することを目指して名付けられています。」と記載されていた事実があり、ここからも、このドメインが男女共同参画社会を意識したことを前提にしていることがわかる。
 当該サイトにおいては、私が休暇を取得してしまった場合の自習に関する指示や、授業で使用する課題や資料のPDFファイルの他に、私が大阪府に対して情報公開請求などを用いて個人的に取得した文書や動画などが、リンク先に掲載されていた。したがって、ドメインの「kocho-shine」(胡蝶シャイン)という部分をローマ字読みした場合に、仮に「校長死ね」と読めたとしても、サイトの内容がそのような趣旨ではないのであるから、当然そのような趣旨で名付けられたドメインではない。その理屈で行けば、むしろ、「校長シャイン」と読むこともできるので、校長先生が輝くようにも捉えることができる。どこまで行ってもそのような指摘は「こじつけ」の類であって、正当な評価ではない。
 なお、当該サイトについての生徒や卒業生の意見は、「QRコードを読み込むだけの簡単な作業で確認できるということは私たち生徒にとって大変ありがたいことだと感じています。」「自習指示サイトは、先生が休みの時に生徒と連絡できてしっかり自習することができるからいいと思うし、授業で学習した内容とかの感想も書けるから、紙に書くより全然手間が省けていいと思います。怖いと思ったことは一度もないです。」とのことであり、当該サイトについて肯定的である。
 また、教員評価支援チームは「個人情報や個人の特定に繋がるようなふうに感じて怖い。サイトを見ているだけで、個人が特定されるような気がして怖い」と生徒が訴えている旨を指摘する。この指摘の原因を推測するに、恐らくは前任校の教頭であるNの携帯電話番号と思しき情報が載っていることを指摘していると思われる。
 しかし、中村滉伊知名義の Mobil(Mobile の誤りの可能性がある)は、情報公開請求の結果公開されたものであり、これが個人情報であるならば大阪府教育委員会の決定にそもそも誤りがあったということである。ところが、大阪府教育委員会は未だに公開決定を取り消しておらず、資料は公開されたままであるから、大阪府教育委員会が公開した状態が継続している事実は変わらない。
 さらに、当該サイトの内容やドメインが、仮に不適切なものであったとしても、本来は校長がそれを指摘し、指導すべきものであるから、教員評価支援チームが言うように「生徒の訴えをキッカケに」突如として来校し、それを指摘すること自体が、そもそもの制度のあり方や組織のあり方に鑑みれば著しく不当である。